このところ積極的にお客様を訪問するようにしました。まずはいかにこれまでこういう活動をサボっていたか、を反省しています。それと、やはり「犬も歩けば棒にあたる」んですね。いろいろな面白い方に出会い、面白い話が聞けます。「へえ~」っていうことやら「なるほど!」ってことやら、自分では気付かなかった話が沢山ありました。
その一つを紹介すると、名古屋のある元気なスーパーの専務さんに聞いたお話です。その方が1年ほど前売り場を見ていると、チルドコーナーでシマダヤさんの「すいとん」がスルスルと販促もしていないのに売れていくことに気付いたそうです。まずこういう動きを現場で察知できることがすごいですが。そしたらそれを粉で提案したらもっと売れるんじゃないか、と発想して当社へ相談されたらしいのです。当社には「もちもちすいとん粉」という自信のある商品がありまして、まずはこれを自宅で試食したそうな。すると奥様は「懐かしい!」と反応し、娘さんは「何これ?新しい」といったそうです。その専務も「うまい」と。それで「よし、これは行ける!」と確信して当社に何と一気に500ケースも発注して、それを一つ198円で鍋エンドへ大量陳列して売り切ってしまったそうです。お見事!このシーズンでこれを2回やってくれたそうです。
名古屋って本来、すいとん粉なんて食べない地域なんですって。それがまた新鮮さを生んだようです。こういうことが出来るのは「人からの情報=一般的な情報」ではなく「自分が現場で感じた情報」がベースになっているからでしょうね。理論ではなく、実践から生まれる智恵、とでも言えるでしょうか。
私は面談前にこのすいとん粉500ケース販売を名古屋営業所長から聞いたときには、また100円均一あたりで安売りしたのではないか?と疑っておりましたが自分の不明を恥じた次第です。いやあ、久しぶりに本物の商人にお会いしました。話す内容が現場、生の情報から発想されていて、それを見事に商売の智恵に転化していました。このほかにも青森の桃(りんご、じゃありませんよ) の成功談やなど面白い話満載でした。
でも本当にこの専務がおっしゃるようなお店になっているんだろうか、とちょっと意地悪い気持ちになり翌日店舗へ行ってまたびっくり。平日の朝なのにもうお客様でごった返していて、歩くのも結構大変な状況。こんな繁盛店って久しぶりに見ました。売り場も確かに楽しいし、発見もあるんですよね。2度目の脱帽でした。
やはり犬も歩かねば駄目ですね。自分の知識や智恵なんて知れているのですから、 問題意識を持って動かねば結局自分の発想の殻からは抜け出られないんだな、と感じました。さて今月もドンドンお客様のところへ行って、いろいろ教えてもらおう、と思っています。果たして私は現場のワンシーンや生活の何気ないシーンから何かを感じ取れる、気付ける人間になれるでしょうか?




(長澤重俊)
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