第27回麦の日

 昨日のヴァンフォーレ甲府は良く勝ちました。プレッシャーなんて言う方がおかしいんです。だって皆で目指し、必死に努力していた目標が、もう手が届くところまで来ているのですから。自分たちでそれを成し遂げられる環境にあるのですから。負けたらどうしよう・・・なんて後ろ向きに考えるからいけないのです。「勝っていけば、もうすぐJ1だ!」とワクワクしないでどうします!大西選手も言っていましたが、良い緊張感のなかで大いに楽しんでJ1昇格を成し遂げてもらいたいと思っています。

 さておとといの土曜日、当社では年に1回の創業社長の遺徳を偲ぶ日、「麦の日」が行なわれました。今年は初めて、慰労会とセットで甲府・アピオで開いたのですが、私にとっても非常に有意義な会となりました。社員が本当に頑張ってくれていることが良くわかり、感動をいただきました。

 冒頭の社是先導では、長沼さんが創業社長時代の社是を披露してくれました。「信用を築こう。信用こそ最大の財産である。それは日々の誠の心の積み重ねによって築かれるものだ」という一節。久しぶりに聞きましたが、グッと来るものがありました。そうだ、我々の根底にはこの考え方が流れているのだ、と。この社是を知っている人間もどんどん減っているのだな、ということにも気付きました。

 私の式辞では創業社長が亡くなって28年が経過し、私の長男がその当時の私とちょうど同じ年の15歳、中学3年になったことに触れました。つまり一世代が経過し、あのときの父の思いを理解できる年齢、立場になっている、ということでしょう。実は父がその社葬の時に見せていた厳しい表情、覚悟を決めた表情についてもしゃべろうと思っていたのですが、涙が出そうになってしまってできませんでした。父が歯を食いしばり、前を見つめていた表情は今も忘れません。

 

その後、頑張ってくれた社員の表彰も行い、和やかに会は進行しました。以前はやや部署での持ち回り、という感もあったのですが、これまで以上に「本当に頑張った人」が表彰されていると感じました。若者の自己研鑽の発表も、改善提案の発表も全て中身の濃い、表彰に値するものだと改めてうれしく感じました。「改善活動」というものが、本当の意味で社員の自発的な活動になってきている、そしてその気付きも、手の打ち方も以前とは全く違うものになっていることをうれしく思いました。

 しかし何といっても今年の圧巻は社是高揚賞の佐塚さんでしょう。改善提案の成果発表でも素晴らしい内容を報告してくれましたが、麦の日宣言ではさらに涙が出るような内容を発表してくれました。佐塚さんは数年前までは、派遣社員でした。それから正社員になるために家に帰ってからも仕事の復習をして手順を必死に覚えたり、朝も誰よりも早く出社して準備したり、また改善にも率先して取り組んだり、と実に頭が下がる内容でした。こういう社員がいてくれて、ありがたいと思うと同時に、こういう社員の頑張りをしっかり受け止められる会社にしなければいけない、と思ったのでした。佐塚さん、本当にありがとう。

 この後の懇親会も大いに盛り上がりました。社長としてこういう会を開催でき、社員のうれしい顔を見られることが何よりの幸せだと思いました。皆、明るく楽しそうにしているのは、実にうれしいものです。私はやっぱりこういう会社を作りたいから経営をしているのだ、と再確認しました。私は常に「もっと良い会社にしたい」と思っています。その良い会社とは、まず社員が幸せであること、だと思うのです。社員が幸せである、というのはやりがいのある仕事を、素晴らしい仲間と、高い目標に向かって頑張っている、ということではないかと思っています。決して楽をする、ということではなく、高い志に向かって皆で力を合わせて頑張って、成果をあげていく、という活動の繰り返しの中に社員の幸せも、また会社の成長もあると思っています。そういう意味でもまだまだこれから、です。だから楽しくもあるのです。

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コメント

社長のブログを読んで一言書きたくなりました。故重太郎社長の葬儀に私も参列しましたが、焼香の場からは遠くでもあっても現会長の厳しいお顔は今でも鮮明に記憶しております。まさに何かを期しているかのような怖い顔のようでした。故重太郎社長は私の父と甲府商業の同級生であったこと、その2年前に私の父の葬儀に来られたとき「どうして入院を私に教えてくれなかったの」と叱責されたことが、あの葬儀が鮮明な記憶として残っている理由なのだと思います。
 7日のバンフォーレの試合はテレビ中継で見ていました。2点目は「やったー」と思わず叫びました。J1復帰間近、いらいらさせないよう、「チャンスはものにしろよ」と激励も込めて言いたい。素晴らしい社員のいるところに、素晴らしい社長がいる。ということになりますね。私も日夜地域食品産業の技術コンサルティング業で全国、時には海外と飛び回っています。はくばくの更なる成長を一県民として期待しています。

小宮山先生、いつもコメントありがとうございます。
小宮山先生もご覧になっていたのですが。父の表情。あの時私も経営者の顔、というものを初めて認識したように思います。しかし今は私が経営者です。あの時の父のような強い気持ちで経営に当たっているか・・・、まだまだの自分です。
またいつもはくばくを応援してくださって重ねて御礼申し上げます。これも重太郎と小宮山先生のお父さんから始まる縁ですものね。これからも引き続きご支援、ご指導をお願いいたします。

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プロフィール

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株式会社はくばく
代表取締役社長
長澤重俊

1966年ひのえうま生まれの43歳。
東京大学ラグビー部卒。(本当は経済学部)
住友商事を経て1992年はくばく入社。
気合と体力で全国を駆け回っています。
ヴァンフォーレ甲府の躍進を心から期待しています。