この夏は北京オリンピックがあって、いろいろな感動をいただいています。やっぱりオリンピックは良いですねえ。何といっても圧巻はやっぱり北島選手の2種目の2連覇でしょう。あの日本全体からのプレッシャーの中できっちり結果を残す王者の戦いに心から敬服しました。また柔道で2連覇した内柴選手、谷本選手、上野選手もすごかった。2連覇の難しさ、というのはやはり一度頂点に立って、それをまた奮い立たせ、苦しい練習に立ち向かう精神的な強さが必要なのでしょう。
また新しいヒーローも生まれました。体操男子の内村選手も実に清清しい銀メダルだったし、フェンシングで日本発のメダルを獲得した太田選手も素晴らしい活躍だったと思います。世界中の選手が目指す頂点でギリギリの戦いの中でつかんだ栄冠に心から祝福を送りたいと思います。
私は感動すると鳥肌が立つんです。だから今回の北京オリンピックでも何度も鳥肌が立っているのですが、昨日は勝った場面ではなくて鳥肌が立ちました。それは柔道女子の塚田真希選手の試合後のコメントを聞いたときでした。塚田選手も2連覇を目指して本当に厳しい練習を積み重ね、そして宿敵の中国選手との決勝戦でも非常に前向きな攻撃的な戦いを進め、後一歩、本当に後一歩というところまでリードしていたのに・・・・。残り数秒で逆転の背負い投げを喫して、無念の敗戦という結末でした。ほとんど手中にしていた金メダルがするりと逃げた、本当に残念だった試合でした。
そしてその試合後のコメントに感動したのです。「本当に後数秒で金メダル、残念でしたね。」という悔しさを期待するような質問に対して、「これが結果です。」と流れる汗もぬぐわずにきっぱり答えた姿に感動したのです。私は「ああ、こういう風に考えられる人だからここまでこれたんだろうな。」と素直に感動しました。きっとあの場面「悔しいです。」と言うのが当たり前だと思いますし、それだけの努力をしてきたのだから許されることだと思います。しかし彼女は試合直後にその結果に対して、自分の責任としてそれを受け止められていた、ということがすごいと思いました。
また彼女にとっては金メダルも大事だけれども、それまでの努力、そしてその試合での自分の実力を発揮できたこと、これのほうが大事だったのかもしれない、と思いました。これまで絶対に勝てなかった世界の王者に対して、堂々と戦いを挑み最後の最後まで追い詰めたことに対して、満足していたのかもしれません。
我々観客はこのオリンピックでの試合での選手しか知りません。でも彼ら、彼女らにとってはこれまでの4年間に積み上げた厳しい練習、苦しみ、喜び、また多くの人の支えなど本当に凝縮した人生のひとつの結果としてこの舞台で戦っているんですよね。だから金メダルというメダルの色はもちろん大事だけれども、それ以上に大事なもののために戦っているんだ、ということも応援者として理解しなければならないんだと思います。
まだまだこれからも熱い戦いが続きます。それぞれの選手が積み上げてきた本当に厳しい練習の成果として本人が、また周りの人が満足、納得できるような戦いが続くことを心から願っています。もちろん日本選手、がんばれ!




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