誰に喜んでもらうのか

 昨年の秋ごろからずっと、経営に関してあることを迷っていました。それを考えていくうちに、その問題を判断するよりどころは、結局私は何のための経営をするのか、ということだと気づきました。これは非常に重い課題でありますが、これを考えねばその問題に結論は付けられない、と言うことになったのです。そして経営の目的は・・・、当たり前のことながら”世の中の人々に喜んでもらうこと”、これに間違いない、と結論付けました。でもそれはお金の力で喜んでもらうのではなく、我々が社会貢献すること、つまり当社で言えば「穀物の感動的価値を創造して喜んでもらうこと」である、と思いました。

 そしてさらに大事なこととして、世の中の人にそうやって喜んでもらうには、その当事者・原動力である社員、そしてそれを取り巻く関係者(仕入先であり、得意先である)に喜んでその仕事に従事してもらうことだと思いました。結局、社員、また関係者にどれだけ本気で、その人の意思で喜んで仕事をしてもらえるか、穀物の感動的価値を創造してもらえるか、が私の経営者としての仕事なのだ、ということを再確認することができました。

 私は社長になってもうすぐ丸4年が経とうとしています。しかしこれまで私がしてきたことは正直言って、これまで創業社長、先代社長の築いてくれた基盤を少し組み替えて、利益が残るようにした、と言うことだと思っています。今まで「利益確保」と言うことに対して、ちょっと不器用であった会社をそれに合わせて少し変えた、という感じであると思っています。つまり自分として新たな価値を創造した、とは全く思っていません。

 そしてこれからが自分としてどうやって新たな価値を社会に提供していけるか、という本当の勝負が始まると思っています。そういう場面で私はこの「何のために経営をするのか」という課題を考えねばならない局面となったことは、あるめぐり合わせかもしれません。幸せなことかも知れない、と思いました。そしていろいろと考えた挙句、もう一つ分かったことは私が人生をかけてやりたいことは「素晴らしい組織を作りたい、ということなんだ」ということです。素晴らしい組織とは、世の中に貢献するために、信頼できる仲間と、楽しく、かつ厳しく、大いにやることだと思います。そんな組織をつくり、その中で仕事をすることが私の一番やりたいことなんだ、と思いました。

 だから改めてその信頼できる仲間、社員と、真っ白いキャンパスに思いっきり絵を描き、ともに汗をかき、ともに苦しみ、ともに喜び、ともに人生を全うしたいと思います。時価総額だの、株価だの、そういうことではなく、私は社員と、また私どもの企業理念、志を心から理解してくれる方々とともに、本気で社会貢献することにまい進し、自分たちのやりたいことを思い切ってやりたい、と思ったのです。そして世の中の方から感謝されるような仕事ができたら本望だと思いました。何だか、熱くなってしまいましたが、これが最近私がいろんなことを経て、たどり着いた結論です。失礼いたしました。

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コメント

長澤社長の経営方針には平素より感服しています。これからも社会のために軸をぶらさない経営を継続してください。取引業者の一員として御社の益々の発展を心から祈念しています。

私がここで書いた「私どもの企業理念、志を心から理解してくれる方々」というのは、正にお取引業者の方々なんです。これは別に甘えの関係ではなく、ともに同じ志のためにがんばる同志、というイメージでしょうか。これからもよろしくお願いいたします。

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プロフィール

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株式会社はくばく
代表取締役社長
長澤重俊

1966年ひのえうま生まれの43歳。
東京大学ラグビー部卒。(本当は経済学部)
住友商事を経て1992年はくばく入社。
気合と体力で全国を駆け回っています。
ヴァンフォーレ甲府の躍進を心から期待しています。