成果と実施すること

 先週の金曜日は第6回目の行財政改革委員会でした。今回は平成17年度の上期の行財政改革のプログラム進捗状況の評価が主な議題だったんですが、その中で強く思うことがあったので書かせてもらいます。この上期に動いている40近くある課題の県庁としての評価がすべて”A”だったので、最初から”本当にそうなの?”という印象を受けて、会議は始まりました。

 県庁の方の話を伺っていて段々わかってきたのは、「進捗状況・成果」という欄に書かれている内容に、3つの種類がある、ということです。まず一つ目は成果と言いながら、結局「何をしたか」という実施事項の列記に終わってしまっているものです。二つ目は成果は成果だけれども、そのレベルとして本当に”A”なのか、という内容のもの。そして三つ目は、成果として記述され、しかも内容としてもそれはなるほど”A”だ、という内容のものです。

 そのなかで一番問題だと強く思ったのは、当然一番目の実施事項の列記に終わってしまっているものです。これに対して私はその会議の場面でも結構強硬に意見を言わせてもらいました。きっと言われた部署の方は、いやだったろうなあ。「これは成果じゃないんじゃないですか!何をしたか列記しても、その結果として何がどう変わったのか、書いてもらわなければ評価も何も出来ない。」と。「何をしたか、と言うことは手段であって、目的を達成するための、物事の変化=成果を書いてほしい」、と強くお願いしました。

 でもこれって別に民間の経営者の感覚として、「結果!、結果!」と厳しく詰めているという事じゃないんですよ。もちろんまず目的を明確に認識し、その達成を強く願い、有効な手段を実行し、実際に達成することを私は望んでいることは間違いありません。でも勘違いして欲しくないのは、もっと働け!ということではなくて、十分働いていると思うんです。でもその一生懸命働いている方自身が、「施策の実施」を目的とした途端にすごくつまらない世界になってしまっている、と言うことなんです。人間はすごく可能性があるし、周囲を変えていく力を持っていると信じています。だから何かをしなさい、と言われて、私はその「何かをする」ということに役割を置いたら、宿題をやるようなものであり、ダイナミックでもなんでもなく、すごく義務的な仕事になると思うんです。だからそういう評価をすること自体、その人自身がかわいそうだと思うのです。 

 私は行政だろうと、民間だろうと、どんな組織であっても人間の可能性を引き出すことが最後はその組織のパフォーマンスを決めると思っています。そう考えると実施することを自分の責任とするのではなく、その結果を評価しなければ、その人に失礼だと思うのです。人間の可能性を甘く見ている、と思うのです。県庁の方だって、本来、もっと良い山梨県にしたい、もっと良い行政を実現したい、県民に喜んでもらいたい、と思って県庁に入庁したのでしょう。だから自分の行動した結果がどうその県民の喜びにつながったのか、でそれを評価してあげなければ、全くつまらないと思うのです。だから、実施事項の列記じゃ駄目なんです。成果も出なければ、やっている本人もつまらない。そういうことだと思いました。でもこういうことってまだ当社の中でも起きているんだろうなあ。人の振り見て我が振り直せ!ですね。

 

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プロフィール

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株式会社はくばく
代表取締役社長
長澤重俊

1966年ひのえうま生まれの43歳。
東京大学ラグビー部卒。(本当は経済学部)
住友商事を経て1992年はくばく入社。
気合と体力で全国を駆け回っています。
ヴァンフォーレ甲府の躍進を心から期待しています。