すごい経営!その2

 最近いろんな社長さんとお会いして、お話を伺う機会が多いことを本当にありがたいと思っております。本日登場の社長は、先週の火曜日、2日にお会いした、萌木の村 代表取締役社長 (通称 村長!) 船木上次さんです。船木さんは観光カリスマの一人でもあります。その肩書きの通り、この方もすごい個性を持った社長でした。

 萌木の村は八ヶ岳の麓・清里に展開されたアメリカのカントリーな雰囲気がいっぱいの、自然にあふれた気持ちの良い場所です。昔は「ロック」というカレーが名物の喫茶店を経営していたそうですが、夢を追いかけて、オルゴールの博物館を作ったり、フィールドバレーを公演したり、ホテルを経営したり・・・といろんな事業を展開されています。地元ではちょっとした有名人です。

萌木の村 HP  http://www.moeginomura.co.jp/

船木社長の紹介 http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kanko/02funaki.htm

 船木さんは話し出したら止まらないほどの情熱を持った方です。実はその日は別の打ち合わせでお会いしたのですが、いつの間にか船木さんの講演会になっておりました。野外で話を聞いたため、あちらこちら蚊に刺され、その痒さと戦いながらの1時間半でした。

 でも話が面白かったので、「もうそんなに時間が経ったの?」って感じだったのですが、その中で印象に残った話をします。それは「大手と同じ土俵に乗らない」ってお話です。牛乳を例に出されたのですが、船木さんも清里の美味しい牛乳をその場で飲んでもらいたいとプラントを作ったそうです。それを大手メーカーと同じように分離しないようにホモゲナイザーという設備も導入し、脂肪球を均一化させてきっちりした品質を作りこんだそうです。しかしそれが間違いだったと。つまり結局高い設備を使ったため当然コストは高くなり、1リットルで500円もするような牛乳になってしまった、と。しかも特徴が薄れてしまって、「産地での絞りたて」という価値を認めてもらいにくいのだ、と。大手と競争する必要はなかったのだから、もっと自信を持って堂々と特徴のある牛乳を作ればよかった!、と悔やんでいました。

 一方成功している農業法人で有名な三重県・伊賀のもくもくファームさんは、逆に「絞りたての牛乳は本来分離する」という特徴をそのまま使って、滅菌、瓶詰めという工程のみのシンプルなラインで、コストも抑えて、しかもストーリーのある牛乳を作って話題になっているのだそうです。「分離したらよくかき混ぜて飲んでくれ」、と言っているんだそうです。ビンには分離した状態の絵が入っていて、上は脂肪分、中間層は○○、下は○○と説明して、それを楽しんでほしい、というようになっているそうです。

 うーむ、我々もこの失敗と同じようなことをしているなあ、と思いました。食品なのに、規格品に近づける努力。これはこれでもちろん尊いのですが、大手のやること、というか無機質な食品の世界だなあ、と思いました。もっと土の香りのする、自然本来の姿をストーリーに乗せてそれを価値に転換してお客様に提供する方向性を考えさせてくれました。もともと農作物を原料とするのだから、曲がっていたり、格好悪いこともあるけれど、安全性さえきっちり確保されていて、これに豊かなストーリーを乗せてあげれば、そこに価値を見出すお客様は絶対に存在するなあ、と思いました。

 船木さんは山梨をブランドにしたい、という夢を持っている方です。個人の成功より、みんなの成功を心から願っているような気がしました。こういう方って、やっぱり人を惹きつけるのでしょうね。「人は豊かになればなるほど、自分を規制しないと醜くなるんだ。」 とポツリとおっしゃっていたのが、印象的でした。どんなことを指して言っていたのかなあ。ちょっと深く理解できませんでしたが、心に残りました。

 清里の爽やかな空気と、船木さんの熱い情熱。思い出深い晩になりました。

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コメント

今でも、メニューにありますが、ロックといえばレーズンの載ったビーフカレーですね。
最近ではあそこの地ビールがお気に入りです。

高校生の時に家出して、八ヶ岳でテントを張っていたら、船木さんに拾われて、しばらくロックで住み込みで働いた先輩がいますが、今では立派に小学校の先生をしています。

山梨にも素晴らしい経営者がたくさんいるんですね。

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プロフィール

社長写真

株式会社はくばく
代表取締役社長
長澤重俊

1966年ひのえうま生まれの43歳。
東京大学ラグビー部卒。(本当は経済学部)
住友商事を経て1992年はくばく入社。
気合と体力で全国を駆け回っています。
ヴァンフォーレ甲府の躍進を心から期待しています。